『俎上の鯉は二度跳ねる』は『窮鼠はチーズの夢を見る』の続編です。
大倉忠義さん、成田凌さん主演、行定勲監督で2020年公開‼
「梟」の章では、遂に、二人に別れの時が――‼
目次
『俎上の鯉は二度跳ねる』あらすじ・ネタバレ
「梟」
恭一にとって、一番大事なことは、
「自分が確実に愛されている」という、絶対的な保証だった。
今ヶ瀬に「俺のこと愛してますか?」と聞かれても、自分の今ヶ瀬に対する気持ちが、果たして「愛」なのかわからない。
今や、すっかりゲイカップルのような生活だが、自分をどっぷりと、愛してくれる今ヶ瀬との生活は、
恭一にとって、都合の良すぎる関係だ。
たまきは常務の内縁の妻の娘だった
常務とたまきが不倫関係にある誤解していた恭一。
常務と昼食を共にした恭一は、常務から、たまきは内縁の妻の娘だと聞かされ驚く。
そして、「たまきと付き合ってみないか」と勧められる恭一。
たまきたちと今ヶ瀬とで飲み会
たまきと、たまきの会社の友人に誘われ、そこに今ヶ瀬も加わって、飲みに行くことになった。
たまきの友人が今ヶ瀬のことを色々と聞いてくる。
それが、自分のことを言われているのが分かって、恭一は内心ビクビクしていた。
そして、「つき合ってる人はいない」と答える今ヶ瀬の言葉に、ドキンとする恭一。
今ヶ瀬は、自分が勝手に入れあげているだけだと言うのを聞いて、
恭一は今ヶ瀬が、そんなふうに思っていたのか…とも思う。
たえず、たまきをけん制する今ヶ瀬に恭一はヒヤヒヤ…。
騎乗位で、恭一を受け入れる今ヶ崎
家に帰ってからも、たまきのことを考えている恭一に嫉妬する今ヶ瀬。
「明日から出張なので、羽を伸ばすならどうぞ。女と寝たいでしょう」――と。
否定する恭一を押さえつけて、愛撫を重ね、恭一がハッとする間もなく、
恭一の屹立したものの上に屈み込む今ヶ瀬。
恭一はまずいと感じた。
今ヶ瀬が今、どんな風に感じているのか、嫌と言うほど身をもって知っているだけにに、
激情を抑えられずに恭一は、今ヶ瀬を突き上げた――‼
劣情の赴くままに、今ヶ崎を抱く恭一
冷静になった恭一は、殆ど茫然自失状態だった。
頭の中は、“黒恭一”も“白恭一”も“グレー恭一”も、すべて動揺していた。
もはや、今ヶ瀬に「ヤラレちゃいました」という、言い訳はきかなかった。
「後悔しているんですか」と今ヶ瀬に聞かれて、恭一は混乱しつつも、自分が“男役”をやったことで、責任や情を感じていた。
今ヶ瀬が絶対的に恭一を「愛している」という確信で、恭一は今ヶ瀬を獣のように抱いた。
それが、「愛」なのかは分からなかった。
今ヶ瀬が愛だというならら、それは「愛」で、今ヶ瀬が「もう、駄目だ」と言うなら駄目なのだと思った。
常務が亡くなり、雨の中に佇むたまきを抱きしめる恭一
内縁の妻の娘であるたまきは、遺族の席に座れず、
「パパは、あたしの知らない人のパパでした…‼」――と、
今更ながらに思い知らされたと言って、涙でぐしゃぐしゃになった顔で言った。
すがりつくように、恭一の胸の中に飛び込んできた、たまきを恭一は抱きしめた。
――終わりにしよう
恭一が葬儀から帰ってくると、今ヶ瀬も出張先から戻ってきていた。
恭一の喪服姿を見て、すぐに葬式だったことを知る。
恭一が風呂に入っている間に、いつものように、携帯のチェックをしようとする今ヶ崎。
しかし、携帯にはロックがかかっていた。
ロックがかかっていたこと、にショックを受ける今ヶ崎。
風呂から上がってきた恭一は、今ヶ崎のヒステリックなまでの嫉妬心に、
たまきのメールは消すから、それでいいだろと言うも、
今ヶ崎は自ら、自滅への言葉を口にした!
「貴方は俺が、邪魔になったんですよ‼」
「貴方じゃだめだ――貴方にも俺じゃだめだ」
「もう、終わりにしましょう」
恭一は、否定しようとするが、言葉にできなかった――…。
「お前がだめだと言うなら、だめだろう」
「終わりにしよう」
『俎上の鯉は二度跳ねる』ネタバレ・感想
同性愛の男がどれだけ男を愛するものなのか分からないと、いつも迷っている恭一の心境が、今一、(・・?はてななんですよね。
自分自身の気持ちが、いつも掴めていないし、同性愛の男の愛し方と異性愛の男の愛し方という、線引きが分からん…。(゚_。)?
どちらかというと、個人差によると思うのですが…?「(´へ`;ウーム
冷蔵庫掃除しておいてくれたり、靴磨いておいてくれたり、今ヶ瀬出来すぎ奥さんだわ!∑o(*'o'*)o ウオオォォォォ!!
こんな嫁だったら、こっちが欲しいッ‼――て、いう女子いっぱいいると思う!
まあ、今ヶ瀬はゲイだから、女子には見向きもしないだろうけど…。(;^_^A
でも、こんだけやってくれたら、同性でも、グラッとくるんじゃない…?(*^▽^*)
まとめ
遂に別れを選択してしまった二人、というよりは、今ヶ瀬。
彼の性格上、今の幸せが不安で、そのために自ら不幸を招いてしまう――という、不幸体質、やっぱり、それもМのせい?
この性格は、最後の最後まで、引っ張られます!
対する恭一は、「お前がダメだというなら、だめなんだろうな」という、優柔不断さ、
他者の選択にお任せ、責任は取りたくないよ――から、如何に脱却するか――⁉
「俎上の鯉は二度跳ねる」の章が、いよいよ結末です‼
補足 「黒猫、あくびをする」は、今ヶ崎の妄想短編。
今ヶ崎が自分がもし、女だったら――と妄想してのあれこれに笑えますニャハハ(*^▽^*)