2020年公開の『窮鼠はチーズの夢を見る/俎上の鯉は二度跳ねる』
原作は「恋するショコラティエ」でも有名な水城せとな先生の漫画です!
大倉忠義さん、成田凌さん主演、行定勲監督
BL漫画ということでも、すごく話題になっています!(*^.^*)
目次
『窮鼠はチーズの夢を見る』ネタバレ
窮鼠はチーズの夢を見る
この章は、「今ヶ瀬か?、夏生か?」と、恭一は二人のうちどちらかを選ぶことを迫られることに――‼
「あたしたち、また、つきあわない?」
ちょっと長いケンカが終わったって、考えて、付き合ってみないかと夏生に言われる恭一。
そして一つだけ、聞いておきたいことがあると言う。
「今ヶ瀬とやっちゃってるの?」
「なんで、お前のことがバレてるんだ‼」
恭一は、家に帰ると、この間のことを全く憶えていなくて、今ヶ瀬を責める。
今ヶ瀬がいる生活を、日常的に受け入れている恭一。
一緒に風呂に入り、一緒のベッドで眠る。
今ヶ瀬の衣服や荷物が、自然と恭一の部屋に増えていることをいつの間にか受け入れている。
けれども、夏生が付き合わないかと誘ったことを、今ヶ瀬に言えない恭一。
事を察して今ヶ瀬は、
「泥棒ネコにかっさらわれる前に、後戻りできないところまで、行っちゃいますか」と言って
恭一を愛撫するが、恭一は鏡に自分の姿が写っている見て、我に返って今ヶ瀬を強い力で突き放す。
キャットファイト‼
夏生を呼び出した今ヶ瀬。
大学時代に恭一の浮気のことを今ヶ瀬に相談していた夏生は、
「あれは、実は相談に乗るフリをして、恭一と別れさせようとしていたんだよね」と言う。
「内心、何度もあなたのことを、殺してやりたい」と思ってましたと答える今ヶ瀬。
そして、単刀直入に今ヶ瀬は夏生に言った。
「退いてください」
恭一に近づくな――と。
自分が今、どれだけキツイ、いっぱいいっぱいな思いでいるかを訴え、
「消えてください」「お願いします」と夏生に対して下出に出る。
しかしそれを聞いて夏生は、印籠を渡す。
「今までお疲れ様、負けを認めるなら、あんたが消えれば?」
「恭一をドブに溺れさせるわけにはいかない」
「…ドブですか」
「ドブよ」
二人はどちらも一歩も引き下がろうとはしない構えで、相手を見据えていた。
そこに恭一が登場‼
夏生が恭一を呼んでおいたのだ。
今ヶ瀬か?夏生か?二者択一を迫られる恭一‼
夏生は、恭一に二人の内どちらかを選んで、お持ち帰りするということを提案する。
今ヶ瀬もそれに乗る。
困惑する恭一、「いきなり、じゃあ、コッチ」とは選べないと言う恭一に、
「選べないの⁉女と男だよ‼選べないって言われること自体、ショック!」と夏生。
そして、追い打ちをかけるように、
「今ヶ瀬はゲイなんだよ!」「今ヶ瀬と同じ世界で、生きていく覚悟ができてるの⁉」
「もう、崖っぷちだよ!」
容赦なく、恭一を追い詰める夏生。
今ヶ瀬が夏生が恭一が“初めての男”だからこだわっているのかと言えば、夏生は
「今ヶ瀬の初体験の相手はどんな人だったの?興味あるなー」と嫌味たっぷりに返してくる。
「俺は高1の時、部活の先輩に――」
今ヶ瀬がそう、話し始めると、恭一は、テーブルをバン‼と、強くたたいて遮った‼
「やめろよ‼聞きたくない、そんな話‼」
恭一が出した結論
「お前を選ぶわけにはいかない」
恭一と夏生は店を出て行き、今ヶ瀬は一人、取り残される。
店を出た夏生は恭一をホテルに誘うが、恭一は、もう、勘弁してくれと夏生に言うのだが、
「あんな恭一初めて見た、恭一って、あんな風に嫉妬するんだね」と夏生に言われる。
けれども、恭一は今ヶ瀬を選べなかったんだから、もう、終わりにしなきゃダメだとも言われる。
だから、勃たないのよ
ホテルに行くも、恭一は言い訳をクダクダと、繰り返す。
それに対して夏生はベッドで背を向けて、恭一の御託をバッサリと切って捨てた。
「そんなこと、ウジウジ考えているから、勃たないのよ」
「恥ずかしい男」
「もう、限界です、俺と寝てください‼」
マンションに帰ると恭一は、今ヶ瀬が返事のないことを事を訝しみ、バスルームのドアを開けた。
そこにはバスタブに漬かったままの今ヶ瀬の姿。
まさか‼自殺‼――と思って青くなる恭一‼
濡れるのも構わずに今ヶ瀬を抱きかかえる恭一。
今ヶ瀬は、寝てましたと答え、恭一はホッとする。
恭一に抱きしめられ、今ヶ瀬は訴える。
「もう、限界です!俺と寝てください」
二度と言わない、これが最後だと――‼
恭一は、今ヶ瀬の想いが切実なものと分かっていても、即答できない。
今ヶ瀬はそんな恭一に、「やだ」と言えば済むことなのに、
恭一は優しいから、俺みたいのにつけ込まれるんですよと、気を付けるように忠告した。
恭一は、これでまた、ズルズルと今までどおり日々が続くと思っていた。
けれども、翌朝、今ヶ瀬の姿は消えていた。
部屋にあった、今ヶ瀬の洋服も、何もかもが無くなっていた。
ただ、灰皿に残されたタバコの吸い殻だけが残っていた――…。
『窮鼠はチーズの夢を見る』感想
『窮鼠はチーズの夢を見る』の章は、タイトルで使われているとおり、『窮鼠はチーズの夢を見る』でした。
この章は、恭一の選択、覚悟がテーマになっていたようです。
夏生と今ヶ瀬のキャットファイトもなかなか、見どころありました!ぉお!!(゚ロ゚屮)屮
それによって、露呈した恭一の深層心理。
本当は、もう、選んでいることなのに、
男の沽券なのか、男だから、今ヶ瀬を選べないって――気持ちと矛盾してるんでない?(゚ペ)?
夏生もそれを分かっているのに、
「あんたは男なんだから、女を選ばなくちゃ」と言うのは、既にイタイ女になってしまっているような…。(-_-)ウーム
今回も小道具を使った伏線が見事でした!(^-^)//""ぱちぱち
鏡に映った自分の姿を見て最初は今ヶ瀬を突き放しましたが、その後、受け入れることに――…。
その時に恭一の目を覆った今ヶ瀬の意図は、もう、恭一を後戻りさせないものだったのでしょうか…?
タバコの吸い殻や、灰皿は『窮鼠はチーズの夢を見る』の重要なキーアイテムですね。
これは最後の最後まで、引きになりますねぇ~…。
今ヶ瀬が唯一残していった吸い殻、恭一が
「タバコ臭くって」と言いつつも捨てられないという、
拒否反応を示しつつ、捨てられないという思いが、恭一が今ヶ瀬への想いを現しているようです。(-_-)ウーム
まとめ
『窮鼠はチーズの夢を見る』には、
「黒猫、月を見」と「鼠、袋小路で考える」の短編が入っています。
「黒猫、月を見る」は今ヶ瀬が、恭一のパソコンチェックをして、悶々するお話。
ネット履歴になんと!「ハッテン場」を見つけてしまうという――。
「鼠、袋小路で考える」は、恭一の脳内会議。
“白恭一”や“黒恭一”はては“グレー恭一”がグルグルしてて、さすが、流され王子、笑えます\(^▽^)/